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アメリカと北朝鮮――戦争の危機

2017/08/12 16:28
 アメリカが北朝鮮を本気で潰そうと考えるとすれば、それは、北朝鮮の脅威を煽ることによって増大する兵器産業の利益と北朝鮮解体後の資本流入による利益とを秤にかけ、後者が前者を上回るという結論が出た時であろう。そして、北朝鮮攻撃に際して、朝鮮半島と日本を戦争状態に陥れ、そのことによって兵器産業の利益を増大させることも、日米の支配層が目論む北朝鮮解体の大きな目的の一つだろう。
 このような事態は、マスメディア的言説やマスメディアを主な舞台とする社会科学的言説によっては決して言語化されることはない。このような事態は、マスメディア的言説や社会科学的言説にとっての無意識のうちに留まる。
 それでは、このような根源的な事態が例えばマスメディア的言説によってどのように言語化されるのかと言えば、それは、擬人化・道徳化・フィクション化という相互に重なり合う三つの操作による。こうして、国際的ルールを守らず地球を混乱に陥れる悪い国、「ならず者国家」である北朝鮮を正義の秩序を代表するアメリカが自らと周辺諸国を守るためにやっつける、という唖然とするほど単純で幼稚な勧善懲悪的フィクションが、アメリカと北朝鮮に関するあらゆる国際問題報道の枠組みとして繰り返し機能し続けることになる。ここには、一国を、いい者であれ悪者であれ、一人の人間に譬える擬人化と、その人物たちを善と悪に振り分ける道徳化と、この人物たちから西部劇、ウルトラマン、仮面ライダー顔負けの勧善懲悪的ストーリーを作り上げるフィクション化という三つの操作が機能しつつ、北朝鮮存続の利益と解体の利益の比較・計算という現実を隠しつつ露わにしている。
 そして、マスメディアを通してアメリカ=北朝鮮関係について知ろうとする世界中の人たちの大半が、日常生活にあっては誰も信じないくらい幼稚な、擬人化・道徳化・フィクション化という三重の機能による勧善懲悪的フィクションという枠組みを通してのみアメリカ=北朝鮮関係(のみならずあらゆる国際関係)を解釈することになっている、というか解釈するように半ば強制されているというところに、今日の世界、国際社会を支配する言説的制度がある。
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